|
|
|
|
|
|
ホワイトボードに書いた文字がひと拭きで消せるペン。この不思議なペンは、通常のマーキングペンとどこが違うのでしょうか?
ホワイトボードマーカーは、マーキングペンの分類上「油性」のペンとなります。しかし、そのインキの成分は通常の油性マーキングペンと少し異なります。 |
|
|
溶 剤
|
着色剤
|
主な添加剤
|
通常の油性マーキングペン
|
主としてアルコール
|
主に染料
|
樹脂、定着剤
|
ホワイトボードマーカー
|
主としてアルコール
|
顔 料
|
樹脂、はく離剤
|
|
|
上の表のようにインキ成分としては、まず着色剤に「顔料」が使われていること。
そして添加剤として「はく離剤」が含まれていることが大きな特徴です。 |
|
|
|
|
1、 |
インキには、上記表にある①溶剤(主にアルコール)、②顔料、③樹脂、④はく離剤などが均質な状態で混じりあっています。 |
|
2、 |
ホワイトボードに書いたとき、ボード面にはインキがそのままの状態で乗っかりますが、すぐに①溶剤が揮発し始めます。 |
|
3、 |
①溶剤が揮発して飛んでしまうと、③樹脂が②顔料分をつなぐバインダーの役割をし、顔料の皮膜(シート)を形成します。その時、皮膜(シート)はボード面から浮き上がり、④はく離剤だけが板面に付着している形となります。 |
|
4、 |
その後、ボード面をホワイトボード用イレーザー(白板消し)や布などで拭くと、浮き上がっている皮膜(シート)がはく離剤と共に剥ぎとられ、書いた線や文字が消えることになります。 |
|
|
|
|
|
1、 |
書いてすぐ消すとインキ中の溶剤がまだ揮発しておらず、皮膜(シート)の形成が完全でないため、消してもインキがこすれたような跡が残ってしまいます。
こんな時は、10~20秒ほど待ち、筆跡が見た目に乾燥した状態になってから拭くときれいに消すことができます。 |
2、 |
また、ボード面に細かい傷ができていても、傷の溝にインキが入り込み消去しにくくなります。 |
3、 |
時間が経つと消えにくくなる場合もあります。長期間筆跡を放置すると、はく離剤も徐々に揮発していきますので、皮膜(シート)がボードにくっついてしまうからです。 |
|
(注) |
メーカーでは、筆跡がよく消え、またその効果ができるだけ長く持続できるよう「はく離剤」の原料選定と配合量の工夫を行っていますが、そのため「ゴースト」と呼ばれる無色の「はく離剤による筆跡の影」が残ることがあります。
水拭きすればこれも完全に無くなりますので、気になる場合は時々水拭きすることをおすすめします。 |
4、 |
ホワイトボードマーカー使用後、キャップの締めが不完全だとアルコールが揮発してしまい、インキ成分のバランスが崩れ、文字がかすれてしまったり、消えづらくなる原因にもなるので気をつけて下さい。 |
|
|
|
|
|
ホワイトボードマーカーには顔料インキが使用されていますので、使用しないときは横置きで保管して下さい。
立てて保管すると、インキ中の顔料分が下に沈んでしまい、インキの色がうすくなったりペン先の目詰まりが起こります。
そのためホワイトボードマーカーの後端部は立てられないように丸くなっています。 |
|
|